高校へ入学して、一週間後位に「宿泊研修」というものがあった。
一週間しか経っていないこともあり、クラスメートとの仲はそれほど
親しいものではなかった。
一泊二日の予定で、一日目の昼は弁当持参であった。
コンビニもない時代であり、おにぎり持参が定番となっていた。
しかし、その日に限って僕は寝坊してしまった。
慌ててご飯を炊いたが、炊き立てで熱いのと経験不足から
うまく握れない。
遅刻するよりましかと、前日の残り物を弁当に詰め、持参した。
クラスメートがおにぎりを食べる中、僕はなんとなく気恥ずかしく、
隠れるように弁当を食べていた。
そんな中、クラスメートの一人が、
「こうゆう時に、弁当持ってくるってめずらしいよな」と言った。
悪気がないのはわかっていた。
でも、「悔しかった」「情けなかった」
おにぎりひとつ満足にできない自分に腹がたった。
時を経た今となっても、自分の反骨精神の原点のように思う。
僕は、小学校6年生の弟と母のいる病院に行くことにした。
病院までは、少し距離があり、
行きは、登り坂かつ向かい風の北風であることから、
弟を僕の肩につかまらせ、バイクで引っ張って行くことにした。
しばらく走ると、反対車線から来る、
巡回中のお巡りさんのバイクが目に入った。
当然、呼び止められ停止させられた。
警:「どこへ行くの」
僕:「お母さんが入院している病院へ・・・」
警:「危険なのは、わかるよね。」
僕:「はい。すみません。」
警:「お父さんは?」
僕:「2年ほど前になくなりました。」
警:「高校生だよね。お弁当とかどうしてるの?」
僕:「朝、自分で作ってます。」
警:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
警:「この道は危険だから、向こう側の道を行きなさい。」
お巡りさんは、そのまま行ってしまった。
僕は、罪悪感に包まれた。
今、子供を持つ身として思うこと。
指導とは、罰を与えることや怒鳴り散らすことでは
決してないということ。
むかし、むかしの新婚旅行の話。
「一生に一回の事だから・・・」とありがちなアップグレードの旅行プランを定番のハワイから選択。
さらに、無理してビジネスクラスを予約。
当日、空港のチェックインカウンターで「ラッキーですね、本日はアッパーデッキをご用意しました。」
みたいな事を言われたが、何の事かわからず、ラウンジで搭乗待機することに。
ビジネスラウンジは、ゆったりしていてお金のありがたさを痛感。
搭乗案内までゆっくりと過ごした。
いよいよ搭乗となり、一番最後くらいで機内へ。CAさんに案内されるままに席に向かう。
アッパーデッキなるものに着くと、担当CAさんが「野中様、お待ちしておりました。こちらのお席へどうぞ」
との案内。何で名前を知ってるんだと疑問に思いつつ、席数を数えると8席しかない。
「ファーストクラスだ」とその時初めて理解した。
「ウエルカムドリンクをどうそ」とフライト前なのに、シャンパンが用意される。
食事もコース料理が一皿ずつ提供される。
おのぼりさんの私は、最後に美人のCAさんと記念写真を撮り、
お客様に提供される予定だったチョコレートを一箱お土産に頂き、大満足でハワイに着いた。
・・・お金は宝だ・・・
ギリシャの首都、アテネでの話。
午後3時位には、ホテルにチェックインできたので、町の散策に出かけた。
学習能力に欠ける私は、コペンハーゲンでの教訓を生かすこともなく、地図も持たずに出発してしまった。
徒歩での散策であったが、歩き続けるうちに完全に方向感覚を失い、迷子になった。
街ゆく人に話しかけてみるが、英語がほとんど通じない。
八方塞がりの中、最後の手段、警察に駆け込んだ。
・・・しまった、ホテルの名前が思い出せない・・・
電話帳でホテルの名前を片っ端からあげてもらうも、ピンとこない。
ふと、ホテルの近くに広場があったことを思い出した。
広場の近くのホテル名を調べてもらうと、その中のひとつに「ドリアンイン」という名前が。
「これだ」 (^^)/
警察官に電車で3つ先の駅の近くだとの説明を受け、何とかホテルに到着できた。
およそ5時間にわたる放浪であった。
困った時は「警察」へ。 旅の教訓である。(^_-)-☆